棚卸しの目的と手順は?資金繰りにも影響が出る?
棚卸しの目的と意味
正確な損益計算をする為に棚卸しは行われます。 例)¥100/1個を100個仕入れると、仕入れ額は¥10,000になりますが、そのまま売上原価になる訳では無いです。この月に¥200/1個で50個売ったとすると、売上は¥10,000です。利益=仕入れ額¥10,000-売上¥10,000=¥0ということではなく、売上¥10,000-売上原価¥5,000(仕入金額-在庫金額)=利益¥5,000となります。 売上原価の計算に在庫金額が必要になる為、棚卸しをします。 決算期末のみ棚卸しを行っている場合、毎月いくらの利益が出ているのか不明なため、在庫を多く抱えての決算となると、思わぬ税負担があることがあります。想像より多くの税負担がかかると財務計画が狂いかねません。毎月ではなくても四半期に1回、棚卸しをすることによって、このリスクは減らせ、陳腐化していたり、商品価値が無くなっているものは在庫処分セールとして価格を下げ、期中に売上化する対応が迅速にできます。 棚卸し(たなおろし)は、企業や組織が定期的に行う在庫管理のプロセスです。棚卸しの目的は、以下のような点にあります。 棚卸しは、実際の在庫量を物理的に確認することによって、在庫データの正確性を確保します。これにより、在庫の正確な数量や状態を把握することができ、適切な在庫管理や補充計画を立てることができます。 棚卸しは、在庫の盗難や不正行為を検出するための手段としても使用されます。在庫数量と実際の物理的な在庫を照らし合わせることで、在庫の不正使用や不足を見つけることができます。 棚卸しの結果を元に、在庫管理プロセスの改善や最適化を行うことができます。例えば、過剰な在庫の削減や不足している商品の補充など、在庫の効率的な管理を目指すことができます。 棚卸しは、会計処理と財務報告において重要な要素です。在庫は企業の資産として考えられるため、正確な在庫評価を行う必要があります。棚卸しによって得られた在庫データは、財務諸表の作成や会計処理に活用されます。
棚卸しでは何を確認すればいいの?
商品の在庫数を数えることはもちろん、本体価格に付随費用をつけ、在庫金額を決めます。付随費用とは、資産を取得したり処分したりする時に出る経費で、例えば購入手数料、仲介手数料、関税などと様々です。 製造のケースでは直接費と間接費の合計で製造原価を決定します。 直接費とは、材料費・人件費といった製造に直接かかった費用のことで、間接費とは、工場施設の減価償却費・水道光熱費といった、直接的ではないが、製造に必要な費用のことです。 間接費の配賦額は、作ったのが完成品か半製品、仕掛け品なのかや、完成度合いで変わり、製造原価に伴って在庫金額を計上します。
実地棚卸と帳簿棚卸とは?
実地棚卸とは、ある時点での在庫数を数え、在庫金額を決める方法です。利点としては、在庫を確定できる点ですが、その在庫がある過程が分からず、実際に商品数を数えるため、時間と人に対してコストがかかります。会社の規模感によって様々ですが、毎月行っていたり、四半期ごとに行っている場合もあり、会社の負担になります。 一方、帳簿棚卸とは、商品の入出をその都度記録し、帳簿上で在庫を数える方法です。利点としては、帳簿上で在庫を数えることが出来、時間と人に対してコストがからないと共に、ある程度の在庫金額をつねに把握出来るため、業績をいち早く知ることができます。
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